七大疾病保険を徹底解説!保障内容と選び方のポイント
現代社会において、健康への不安は誰もが抱えるものです。特に「七大疾病」と呼ばれる重大な病気にかかるリスクは年々高まっています。そんな不安に備えるための保険が「七大疾病保険」です。この記事では、七大疾病保険の基本から選び方まで、詳しく解説していきます。
七大疾病とは?なぜ注目されているのか
七大疾病とは、がん(悪性新生物)、急性心筋梗塞、脳卒中、糖尿病、高血圧性疾患、肝硬変、慢性腎不全の7つの病気を指します。これらは日本人の死因や要介護状態の原因として上位を占める重大な疾病です。
厚生労働省の最新データによると、日本人の死因の約60%がこれら七大疾病によるものとされています。特にがん、心筋梗塞、脳卒中は三大疾病とも呼ばれ、死亡原因の上位を占めています。
また、医療技術の進歩により、これらの病気で命を落とすリスクは減少していますが、長期の治療や療養が必要となるケースが増加しています。治療が長期化すれば、医療費の負担だけでなく、仕事を休むことによる収入減なども深刻な問題となります。
七大疾病保険のメリット
七大疾病保険の最大のメリットは、七大疾病に特化した保障を受けられることです。一般的な医療保険と比較して、以下のような特徴があります。
1. 診断給付金がある
多くの七大疾病保険では、対象疾病と診断されただけで一時金(診断給付金)が支払われます。これにより、公的医療保険でカバーできない部分の医療費や、入院中の生活費などに充てることができます。
2. 入院日数の制限が緩やか
一般的な医療保険では入院給付金の支払い日数に制限がありますが、七大疾病保険では制限が緩和されていることが多いです。長期入院が必要となる可能性が高い七大疾病に対して、より手厚い保障が受けられます。
3. 就業不能保障が充実
七大疾病により働けなくなった場合、収入保障や住宅ローン返済サポートなどの就業不能保障が付いている商品も多くあります。治療に専念するための経済的サポートが充実しています。
七大疾病保険の種類と特徴
七大疾病保険には、大きく分けて以下の種類があります。
単独型の七大疾病保険
七大疾病のみを保障対象とした専門の保険です。七大疾病に特化した保障内容が特徴で、診断給付金や治療給付金などが充実しています。
医療保険の特約型
基本となる医療保険に七大疾病特約を付加するタイプです。入院や手術に対する基本的な保障に加えて、七大疾病に関する上乗せ保障が受けられます。
収入保障保険型
七大疾病により就業不能状態になった場合、一定期間、毎月決まった金額が支払われる保険です。収入が途絶えるリスクに備えたい方に適しています。
住宅ローン関連型
住宅ローンの返済中に七大疾病にかかり、就業不能状態になった場合、住宅ローンの返済をサポートする保険です。多くの金融機関が住宅ローン契約時にセットで提案しています。
七大疾病保険の具体的な保障内容
七大疾病保険の保障内容は商品によって異なりますが、一般的には以下のような保障が含まれています。
がん(悪性新生物)の保障
がんと診断された場合、診断給付金が支払われます。また、入院や手術、放射線治療などに対する給付金も充実しています。再発・転移した場合の保障も含まれていることが多いです。
急性心筋梗塞の保障
急性心筋梗塞で入院し、所定の治療を受けた場合に給付金が支払われます。冠動脈バイパス手術などの特定の手術に対する上乗せ給付がある商品もあります。
脳卒中の保障
脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)で入院し、所定の治療を受けた場合に給付金が支払われます。後遺症が残った場合の保障も含まれている商品があります。
その他4疾病の保障
糖尿病、高血圧性疾患、肝硬変、慢性腎不全については、それぞれの疾病が原因で入院した場合や、特定の状態(人工透析が必要になった場合など)に該当した場合に給付金が支払われます。
就業不能保障
七大疾病により就業不能状態となった場合、収入を補填するための給付金が支払われます。就業不能状態の定義や給付期間は商品によって異なるため、契約前に確認が必要です。
七大疾病保険の保険料の目安
七大疾病保険の保険料は、年齢、性別、保障内容、保険金額などによって大きく異なります。一般的な目安として、30歳男性が月々3,000円〜5,000円程度、40歳男性で月々5,000円〜8,000円程度、50歳男性で月々8,000円〜15,000円程度となっています。女性の場合は、男性と比べて若干保険料が安くなる傾向があります。
ただし、これはあくまで目安であり、具体的な保険料は各保険会社の商品や契約内容によって異なります。また、喫煙の有無や健康状態によっても保険料が変動する場合があります。
七大疾病保険選びのポイント
七大疾病保険を選ぶ際には、以下のポイントをチェックしましょう。
1. 保障内容の確認
各疾病の保障条件(診断確定の定義、給付金の支払い条件など)を細かくチェックしましょう。特に、「がん」の定義や「就業不能状態」の定義は保険会社によって異なる場合があります。
2. 給付金額の設定
診断給付金や就業不能給付金の金額は、自分の生活状況や収入に合わせて適切に設定することが重要です。治療費だけでなく、働けなくなった場合の生活費も考慮して設定しましょう。
3. 保険期間と更新条件
保険期間(終身型か定期型か)や更新時の条件を確認しましょう。定期型の場合、更新時に保険料が大幅に上がることがあるため注意が必要です。
4. 特約や付加サービスの確認
リハビリテーション給付金や介護サポートサービスなど、各社独自の特約やサービスも比較検討しましょう。
5. 保険料と支払い方法
月払い、年払い、一時払いなど、自分に合った支払い方法を選びましょう。長期的に支払い続けることを考慮して、無理のない保険料設定が重要です。
七大疾病保険と公的保障の関係
七大疾病保険を検討する際には、公的医療保険や高額療養費制度などの公的保障とのバランスも考えることが大切です。
日本の公的医療保険制度では、医療費の70%(70歳以上は80%または90%)が保障されます。また、高額療養費制度により、月々の医療費が一定額を超えた場合はその超過分が払い戻されます。
しかし、公的保障だけでは、以下のような費用はカバーされません。
- 差額ベッド代や先進医療費などの自己負担分
- 通院のための交通費
- 入院中の食事代や日用品費
- 働けなくなることによる収入減
七大疾病保険は、これらの公的保障ではカバーしきれない部分を補完する役割を果たします。
七大疾病保険のよくある質問
Q1: 持病があっても加入できますか?
持病の種類や状態によって異なります。軽度であれば加入できる場合もありますが、条件付きでの加入や特定の疾病を保障対象外とする場合もあります。告知内容に基づいて保険会社が判断します。
Q2: がん保険と七大疾病保険、どちらがおすすめですか?
がんのリスクを特に重視する場合はがん保険、より幅広い疾病リスクに備えたい場合は七大疾病保険が適しています。両方に加入するという選択肢もありますが、保障の重複には注意が必要です。
Q3: 七大疾病保険は何歳から加入できますか?
保険会社や商品によって異なりますが、一般的には20歳から70歳程度までが加入可能年齢です。若いうちに加入するほど保険料は安くなります。
Q4: 保険金はいつ受け取れますか?
診断給付金は対象疾病と診断確定された時点で受け取れるケースが多いです。就業不能給付金は、所定の就業不能状態が一定期間継続した後に支払われることが一般的です。詳細は各保険の契約内容によって異なります。
Q5: 既に医療保険に加入していますが、七大疾病保険も必要ですか?
既存の医療保険の保障内容と、自分のリスク状況を照らし合わせて判断する必要があります。特に七大疾病のリスクが高い(家族歴がある、生活習慣に問題があるなど)場合や、就業不能時の収入保障が不足している場合は検討の価値があります。
七大疾病を予防するための生活習慣
保険に加入するだけでなく、七大疾病を予防するための生活習慣の改善も重要です。以下のような点に注意しましょう。
1. バランスの良い食生活
塩分や糖分、脂質の摂りすぎに注意し、野菜や魚、食物繊維を多く含む食品を積極的に摂りましょう。
2. 適度な運動習慣
週に150分程度の中強度の有酸素運動を心がけましょう。ウォーキングやサイクリングなど、続けやすい運動を選ぶことがポイントです。
3. 禁煙・適正飲酒
喫煙はさまざまな疾病のリスクを高めます。また、アルコールの摂取も適量を守りましょう。
4. 定期的な健康診断
早期発見・早期治療のためにも、年に一度は健康診断を受けることをおすすめします。
まとめ:自分に合った七大疾病保険を見つけよう
七大疾病保険は、現代社会において深刻なリスクである七大疾病に備えるための有効な手段です。しかし、保険商品は多種多様であり、自分のニーズに合った商品を選ぶことが重要です。
保障内容、保険金額、保険期間、保険料などのバランスを考慮し、自分の健康リスクや経済状況に合った商品を選びましょう。また、複数の保険会社の商品を比較検討することもおすすめです。
保険はあくまでもしものときの備えです。日頃から健康的な生活習慣を心がけ、定期的な健康診断を受けることで、疾病リスクを低減させることも同時に大切です。
適切な保険選びと健康管理の両面から、未来の健康と経済的安心を確保していきましょう。